今年は寒暖差が激しく、体調を崩されたりしませんようにお気をつけください。
乾燥による肌トラブルに悩まされる、代表の長谷部です。
今回は、給与編の4回目ということで、給与明細の支給項目のうち前回確認しなかった、「②残業手当の把握」についてです。
残業した場合に支払われる「残業手当(残業代)」については、法律で最低限支払わなければならない金額が定められております。労使関係の義務や基準を定める労働基準法では、「法定労働時間を超過して労働させたら、割増賃金が発生する」ということを定めております。
基本的な残業手当の計算式としては、
「1時間当たりの基礎となる賃金×法定外労働時間×割増率」
となります。
この式から、残業手当は、
①1時間あたりの基礎となる賃金はいくらか
②法定外労働時間(法定労働時間を超えて働いた時間)が何時間か
③法定外労働時間に対する割増率はいくらか
によって決まることになります。
①については、月給の場合は
「賃金の基礎部分÷月平均所定労働時間(年間の所定労働日数×所定労働時間÷12か月)」
で決められます。上記サンプルの場合、
基礎部分:280,000円÷月平均所定労働時間:164時間(年間の所定労働日数:264日×所定労働時間:8時間÷12か月)」=1時間当たりの基礎となる金額:1,707.317…円
となっています。(基礎部分や所定労働時間の詳細については、長くなってしまいますので、別の機会とさせていただきます…)
②について、法定労働時間は、基本的には「1日8時間、週40時間」となりますが、「変形労働時間制」を採用し、法定労働時間が月や日によって異なる企業もありますので、どのように法定労働時間が決まっているのかは、就業規則等でチェックしてみましょう。
③について、割増率は法律できまっており、以下の表のとおりとなります。
労働の種類 | 割増率 |
法定時間外労働 | 25%増 |
休日労働 (法定休日の労働) | 35%増 |
深夜労働 (原則午後10時~午前5時までの労働) | 25%増 |
法定時間外労働+深夜労働 | 25%+25%=50%増 |
休日労働+深夜労働 | 35%+25%=60% |
注)法定休日とは、「毎週少なくとも1回の休日、もしくは、4週間を通じて4日以上の休日」のことであり、会社ごとに決まった休日とは異なることがありますのでご注意下さい。
ちなみに、上給与明細の例で試算してみると、
基礎となる金額:1,707.317…円×法定外労働時間(残業時間):5時間×割増率:1.25
=10,671円
となっております。
今回は、残業手当の計算について、おおまかにお話をさせていただきました。法定外労働時間や所定労働時間など用語がいろいろでてきたり、計算が複雑だったりと、今回の記事だけではわからないよという方が多数いらっしゃることと存じます。ただ、詳しい説明となると、別シリーズとして数回に分けて説明が必要となりますので、今回はざっくり解説まででご容赦下さい。いずれ、整理してさらに説明していきたいと存じます。
なんにせよ、自分の残業した分と実際の残業代とがあまりにも違うようでしたら、どのように計算されているのかを確認してみるべきでしょう。
次回は、給与から差し引かれる「控除項目」について確認してみましょう。
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